危機管理対応

カテゴリー │あるがままに


《悲観的に準備し、楽観的に対処せよ》
20年前、サイバーや災害の危機管理を訴えた佐々淳行(さっさ・あつゆき)氏、日本の危機管理体制の整備の必要性を強く訴えた一人の元警察官僚がいました。


 危機管理評論家の佐々淳行氏がよく口にした金言である。
想定外の危機に直面した人間はしばしば過ちをおかす。失敗はさらに失敗を招くのが世の常だ。大震災や原発事故、新型感染症の脅威など、先の見えぬ霧のなかで強いられる多くの意思決定である。起こりうる最悪の事態を想定してそれに備え、一朝事あればことさら先行きを悲観せずに冷静に臨めという。〈毎日新聞2020年3月10日〉より一部引用
 
 元内閣安全保障室長は「19歳の茶髪警視がいたっていい」とまで言っていた。卓越した能力が有ることが前提では有るが、東大安田講堂事件や、連合赤軍によるあさま山荘事件の現場指揮に当たったことでも知られ、内閣安全保障室の初代室長も務めました。
 危機管理のプロである佐々氏は、進化する情報化社会を見据えてサイバーテロへの対策強化が必要と語り、一方で阪神・淡路大震災の経験も踏まえて、大規模災害への備えを提唱しました。さらには原子力事故への対応にも言及しています。
 その先見性は注目に値しますが、同時に、現在の日本の政治・行政の中枢に、佐々氏のような気概と実務能力を併せ持つ危機管理のプロはいるのか?
 今回のコロナウイルスの禍拡大には、政府対応として最悪の事態は全く想定されていなかったと推測される。
中国が武漢を強制封鎖した時がターニングポイントでした。
 危機管理として来たるべき大規模災害・南海トラフを想定すると改めて佐々淳行氏の言葉が思い出されました。
《最悪の事態を想定して対応せよ》